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タイトル色温度について
投稿日: 2004/12/04(Sat) 20:02
投稿者: kazuhiko

こんばんは。平成7年SGに載っています。

> あっ、明るさもありますよね4300とか色々・・・・

ちょっと横レスですみません。いつか言おうと思っていましたが、ちょうどよい機会なので…

HIDに影響されたのか、青白いバルブが普及する昨今。巷では4300Kとか4800Kという、色温度表記が専門家以外にも使われるようになってきましたが、色温度を、「明るさ」の尺度と勘違いしている人も多いようです。

これは、光源の、白色の色合いを表現するための尺度であり、明るさとか、光の強さを意味するものではありません。

色温度は、絶対温度で表示されています。理科の授業で習ったように、絶対零度(0度)は、摂氏でいうと、マイナス273度。
色温度が4300K(ケルビン)ということは、摂氏でいうと、摂氏4573℃と、同じ温度を意味しています。
                                 ↑
                       → 訂正です。4573℃じゃなく、4027℃でした。

なんじゃこりゃ??

この数字は、いったい何を意味するのでしょうか? 実はこの数字、実在の物質の温度ではないんですよ。

ロウソクの炎が赤かったり、ガスの炎が青白かったりしますよね。或いは、天体の恒星の色が、赤い星は暗くて、白い星は明るい… 物を燃焼させたとき、燃焼温度が低いものは炎が赤みを帯びています。燃焼温度が高くなるにしたがって、炎の色は黄色くなり、さらに温度を上げると白を通り越して青白くなります。

黒体(こくたい)と呼ばれる、理論上(仮定)しか存在しない物質の燃焼温度を数字で示したものが、色温度です。
おおよそ、正午の太陽光線の平均値は、約5500Kといわれています。
日本では、色を扱う職業の人たちの中で、「白色」の基準を、5000Kと決めています。

ですから、4300Kというと、白色よりもやや黄色味を帯びていますし、4800Kというように、5000Kに限りなく近い数字になると、その色は白色に近いということになります。4800Kだと、微妙に黄色が含まれています。
5000Kを超えると、次第に青みが強くなります。6000Kのように、色温度が高い場合には、かなり青白いです。ちなみに、晴天時、正午の北の空(青空)は7500Kくらいかな。青白いというより、青ですね。

色温度で示すのは、写真やビデオカメラで撮影された場合に、白が白く写らないと、全体のカラーバランスが崩れてしまうために、その色補正の度合いを知るための参考値にすぎません。ストロボの発光色は、6000~7000Kくらいなので、昼間に撮った写真に比べると、青白く写ってしまいます。

どの程度白に近いのか、或いは青白いのか、黄色味をもっているのかという、光の色合いを示している数値ですから、くれぐれも、明るさとは勘違いしないでくださいね。

光が白いことと、明るいことは異なります。機械(光度計や露出計)で測定した明るさ(入射光)と、肉眼での明るさの感じ方(視感度)も異なります。機械でバルブの明るさを測定した場合(入射光)と、実際に車に装着したときの、路面の反射光の明るさも異なります。私たちが運転したときに見ているのは、実際の路面の反射光であり、天候や路面の舗装の状態によって、反射光の強さは変わります。

実際に運転してみて、自分の目にあったものが一番です。メーカーの宣伝のための数字は、嘘ではありませんが、測定する条件により、実際の明るさ(感じ方)とは大きく異なる場合も多いので、その辺りは、予備知識として覚えておくと、宜しいかと思います。

長文失礼致しました。


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