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タイトルRe: 粗悪燃料歴?
投稿日: 2005/01/03(Mon) 09:25
投稿者: kazuhiko

MORIMORIさん、ほか皆様、あけましておめでとうございます。この場をお借りしまして、本年もよろしくお願い申し上げます。



平成7年SGに乗っています。

粗悪燃料ですか… まあ、世の中相当出回っているとは思いますが、他社のディーゼル車でこういう症例をあまり聞かないのは確かです。私の知る範囲では、N社のQD32ETiで、エンストすることがあると、いつもお世話になっている整備工場のメカニックに伺ったことがありますが、前期型4M40に比べると、ごく少数のようです。
不正軽油によるトラブルの多くは、「潤滑不良」によるインジェクター異状磨耗や焼きつきです。重油の場合、不完全燃焼による黒煙の害もあります。

粗悪燃料とは、そもそも何を根拠に言っているのかわかりませんが、推測するに、重油を混合した不正軽油を差しているものと思います。確かに、重油は臭いです。軽油よりも臭いです。しかし…昔から行われている、A重油と灯油の混合の場合、軽油との臭いの差はどのくらいあるんでしょうか? 単体の油脂では臭いでわかっても、ブレンドしてしまうと、相当な嗅覚でない限り、わからないと思いますよ。

大体、JISで定められている軽油そのものが、重油と軽油の中間に位置する、「混ぜ物」なわけですから、本当にわかるんでしょうかね? 軽油には、通常、洗い油などと呼ばれる、不純物の多い、工業に使われる2種軽油を除き、自動車燃料用の1種軽油だけで、年間を通して5種類の軽油が流通しています。(特1号・1号・2号・3号・特3号)夏の炎天下で使われている特1号は、A重油に近いものですし、この時期寒冷地で使われている特3号は灯油に近いものです。製造段階でブレンドしています。

混ぜてしまうとあまりわからないために、識別用に、流通される灯油と重油には、わざわざ色素を入れてあります。(脱税防止のため) 色素を入れるようになる以前は、国税局が光学検査を行ってもわからなかったのですから、素人が、臭いでわかるというのは、奇妙です。石油会社の人間でもない、自動車の整備士にわかるんでしょうかね?

で、もうひとつ疑問なんですが、前オーナーが不正軽油を入れたとして、それが、いつまで残っているんでしょうね? 噴射ポンプからエンジンに送られずに残った燃料は、燃料タンクに戻されるので、タンク内はもちろん、ポンプ内も、常に軽油が循環・消費されていきますから、わからないと思いますよ。いったい、何十回給油を繰り返すと思っているんでしょうか?


最後に、不正軽油?というか、異質な燃料の混入によって、噴射ポンプの故障につながる恐れはあります。メカニックが、トラブルの原因として、まずはじめに燃料を疑うのは定石です。
しかし、その多くは、「水分」の混入です。燃料フィルターのセジメントで除去し切れなかった水分が、噴射ポンプ内に送られてしまうと、分配型噴射ポンプといえども、150気圧くらい(ガソリン車の約10倍)まで加圧されますから、加圧された時点で、トラブルを引き起こす可能性があるといわれています。主に、「水抜き材」(主成分はアルコールなど)が、悪さをするといわれています。でも、これとて、「臭い」でわかるものではありません。


三菱の主張は、私のような素人には、あまりに子供じみた言い訳に聞こえますが、本当のところはどうなんでしょうね?わからないと思って、はったりをかましているのだとしたら、非常に始末が悪いです


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