タイトル | : ラジエターキャップ |
投稿日 | : 2010/02/14(Sun) 08:55 |
投稿者 | : kazuhiko |
toyoさん、おはようございます。ご無沙汰しております。
最近、仕事がら、化学屋のkazuhikoです。
> H8 SG 4M40に乗っているtoyoです。
>
> 水温センサーにつながる配線の点検及び、電気接点の清掃をまず
> 行ってみてください。
>
> また、ラジエターキャップの交換をすることで、温度が早く上がります。
ちょっと、違うかも。
確かに、圧力漏れしているようなシール性の悪いラジエターキャップでは、
昇温しづらいかも??
しかし、エンジンが冷えている初期状態では、サーモスタッドは閉じており、
エンジンのウオータージャケット内で温められていますから、暖機運転時に、
ラジエターキャップは関係ないかもです。
つまり、最初に水温が上昇しないのは、サーモスタッドは開きっぱなしになっていて、
冷えているうちから、ラジエターに循環している状態。オーバークールでして。
でね、ラジエターキャップのお話。
キャップ云々ではなく、冷却水の沸点と、圧力の関係なのです。
単純に、水は100度で沸騰します。沸騰すると、気化してしまい、水蒸気になります。
水蒸気となった時点で、これ以上の昇温は期待できませんね。
水は100度以上にならないから、煮物のお料理は簡単には焦げないのです。
ですが、100度に達してすぐに気化して、内圧が上がり、リリースされてしまっては、
冷却水もなくなってしまうし、大変困るわけです。
ラジエターキャップは、ある程度の圧力まで持ちこたえて、それ以上に達すると、
少しずつ大気開放されます。
概ね、1.1キロくらいまで耐えます。
内圧が高くなると、それに伴って、沸点も上昇する特性があります。
1.1キロだと、125度くらいまで沸点が上昇するため、通常の水よりも、
より高い温度を熱交換することができます。
※圧力鍋を使ってお料理すると、内圧上昇の作用で沸点が上昇し、130度くらいで
煮ることができるため、短時間で、内部まで軟らかくなるのです。
高圧力タイプのラジエターキャップは、純正タイプよりも、沸点を上昇させるという
役割を果たすので、確かに、最高温度の上限は引き上げられるのですが…
寒い朝、低温からの水温上昇に貢献できるかといえば… 無意味です。
※やかんでお湯を沸かしても、圧力鍋でお湯を沸かしても、100度までの昇温時間で
言うと、それ程短縮できません。沸騰するまでは、それなりに時間を要しますね。
お料理が趣味のkazuhikoでした。