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今回の事件のながれは、東京新聞の内容から判断すると、ポイントは販売店への安値販売と全額前金でしょう。

会社には、1台100で売り上げた報告をし車を営業が勝手に1台80で販売店に売ったことから始っているようですね。

会社へ100入金するためには販売店の80では足りず、2台めを80で受注しそこから不足分の20を充当します。
そうすると2台めの入金時には60しかありませんので、3台めを受注し80のうち40を充当します。
3台目の入金時には40しかありませんので、4台めを受注し80のうち60を充当します。
4台目の入金時には20しかありませんので、5台めを受注し80のうち80を充当します。
5台目の入金時にはゼロで、6,7台めの2台を受注し160のうち100を充当します。
2台の200入金時には60しかありませんので、2台を受注し160のうち140を充当します。
2台の200入金時には20しかありませんので、3台を受注し240のうち180を充当します。
3台の300入金時には60しかありませんので、3台を受注し240のうち240を充当します。
3台の300入金時にはゼロで、4台を受注し320のうち300を充当します。
4台の400入金時には20しかありませんので、5台を受注し400のうち380を充当します。

入金のために一度に受注しなければいけない台数が増え、60で販売しないと捌けなくなってきました。

5台の500入金時には20しかありませんので、8台を受注し480のうち480を充当。
8台の800入金時にはゼロで、14台を受注し840のうち800を充当。
14台の1400の入金時40しかありませんので、23台を受注し1380のうち1360を充当。
23台の2300の入金時20しかありませんので、38台を受注し2280のうち2280を充当。
38台を売り上げても、入金できるお金が確保できないので38台分は会社へ発注はせず前払い金を全額支払った販売店には車は納められない状況となる。


この流れだとすると、営業は個人口座のお金を自転車操業的に運用していたでしょうから被害金額に比べ私的流用は微々たる額でしょう。

しかし、このような破綻確実の取引が４～５年も発覚しなかったのは会社の管理体制に問題があるといわれても仕方ないですね。

販売店からの集金を銀行振り込みにしていれば、数億というような金額にまで発展しなかったはずです。

個人との直取引での現金は理解できますが法人間取引で現金というのは、この業界特有の慣習なのでしょうか？

事件の本質は、成績に追い詰められた営業と、営業を追い詰めた会社、会社の入金管理のずさんさというところでしょう。