DELICA BBS Part2 (10000以降の過去ログ保存)

タイトルタイヤの偏摩耗
投稿日: 2008/03/04(Tue) 18:33
投稿者: kazuhiko
URLhttp://heartland.geocities.jp/kazuhiko0521/delica/delica.htm

こんばんは。平成7年SG(2800DT)に乗っている、拾萬円デリカこと、kazuhikoです。
ご近所ですので、かなぽん@静岡県東部さんの緑の前期型SGは、よく見かけますよ。

> ここ1か月ほどでフロント右タイヤの外側ばかり極端に磨耗が激しくなってきました。念のため、親戚のモータースへと点検修理を依頼。


>  前輪左、後輪はまったく問題なしなので、フロント右「だけ」ズレてるっぽいです。
>
>  若葉マークの弟が乗ったりしてるから、どこかで乗り上げたかもしれませんが(笑)

通常、タイヤが正常な状態なら、路面と接するトレッド面が均一に減っていきますが、どこかが
極端に早く減るというのを偏摩耗と呼んでいます。
偏摩耗の原因にも様々な要因があり、複雑ですが、まず、タイヤのエアが正常かをチェックします。
一般的にはエア圧が低いとトレッドの外側(両端といった方が良いでしょうか)が減ります。

現在、空気圧はどのくらいでしょうか? ご使用になっているタイヤの銘柄や、走行パターンにより、
適正な空気圧が異なりますから、メーカー指定空気圧に調整しても、不具合が生じることがあります。
一般論としては、高速走行も考えて1割り増しくらいをお勧めしますが、デリカの場合は、車の
重量等の影響もあり、2割増でもタイヤが潰れてしまう傾向にあります。

1本だけ極端に偏摩耗しているということは、空気圧が1本だけ少なくなっていることはない
でしょうか?

また、エアが正常でも、タイヤが正常に減るとは限りません。典型的なのは、トレッドの内側や
外側が極端に減ってしまうものです。

このような偏摩耗の場合は、アライメントが狂っている可能性があります。キャンバーもその
要素のひとつです。
主な要素は、トー、キャスター、キャンバーの3要素です。これらは、直進性、操縦安定性、
タイヤ摩耗などと密接な関係があり、それぞれの車種で最適な角度が決められています。
でも、縁石にヒットしたり、長年の使用によって微妙に狂うこともあります。

かといって、タイヤショップなどへ持ち込んで、4輪トータルアライメントを取るようなことは
お勧めしません。
何故なら、アライメントが狂う原因は、上記の3要素だけではないので、狂った車を持ち込んで
調整しても、狂っていることには変わりないので、きちんと直らない可能性が高くなります。

私が思うに、アライメントが極端に狂ってくる傾向不良は2点。

(1)トーの調整により狂った場合
  最近、車検を通しませんでしたか? 車検整備を終えて帰ってくると、いつしかタイヤが偏摩耗する…
  サイドスリップを測定した際に、誤差の調整を、トーの調整だけでごまかす手法が一般的です。
  更に手抜きになると、片輪しか手を入れずに、お客さんに納車してしまう。結果、いじった
  タイヤだけが偏摩耗する…
  多くの業者が施工する手抜き整備の一例。

(2)車高の変化によるキャンバーの狂い
  デリカの左前輪は、車高が下がり気味の傾向にあります。左右の車高が異なれば、当然ながら、
  タイヤの取付角度(接地角度)に変化が生じます。
  しかしながら、車高が変化する原因を考えなければ、いくらキャンバーを調整しても無意味です。

・スプリングの劣化 … SGの左側には、燃料タンク・フロントのプロペラシャフト、フロント
 デフがあり、元々左に重心が傾いていますので、長年の使用でスプリングが左右で異なるへたり
 方をします。その結果、左だけが車高が下がっている場合。

・ショックの抜け … ショックアブソーバーは消耗品です。新車時から使っている場合は、
 かなり抜けているはずですが、4本とも均等に劣化するとは限りません。

・アームのブッシュの劣化 … SGの車重の影響も受けるのですが、路面の段差を受け止める
 たびに、アームの取り付け部分のブッシュは痛めつけられていきますので、特に、ロアアームの
 ブッシュが引きちぎれるような損傷をしている場合、車高は1センチ以上落ち込みます。

車を平らな場所に止めて、空荷の状態で、タイヤのハブセンターとフェンダー間の距離を測定
してみるとよいです。タイヤの空気圧の影響を受けますので、路面からではなく、ハブの中心から
(若しくは上端から)測定する方が、誤差が少なくなります。


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