タイトル | : Re: EGRって? |
投稿日 | : 2007/09/10(Mon) 18:08 |
投稿者 | : kazuhiko |
URL | : http://heartland.geocities.jp/kazuhiko0521/delica/delica.htm |
こんばんは。平成7年SG(2800DT)を所有しています。
> EGRってなんですか?それとEGRに入っている細いゴムパイプを外しただけなのですが、それで解除の仕方はあってるのでしょうか?
EGRというのは、エンジンの吸気側に、排気ガスの一部を再循環させる装置のことです。
わざわざ、フレッシュな空気を吸い込んでいるところに、汚い排ガスを戻してしまうので、
燃焼時には、マイナスの要素も加わります。
EGRの制御がうまくいかなくなると、アクセルON時に、不完全燃焼を起こして、出力の
不足や、多量の黒煙を吐くことがあります。
そこで、一時的な黒煙対策として、EGRバルブを作動させている、バキュームホースを
引抜くことで、EGRの機能を働かせないようにして、きれいな空気だけを、吸気側に送り
込むという、その場しのぎの対策があります。
かつては、ディーラーなどでも常套手段として行われていたようですが、長期的にみると、
必ずしもお勧めの方法ではありません。
<何故、EGRが必要なのか?>
ディーゼル車の排ガスは、三元触媒を装備したガソリン車に比べると、NOx(窒素酸化物)を
多く排出します。(平成11年以降のSGのD車には触媒が装備されています)
燃焼時に、高温になるほど、NOxが多く排出される傾向があるため、排気ガスを再循環させて、
(酸素量を少なくする)燃焼温度を下げようという装置が、EGRです。
ところが、ディーゼルエンジンは、自然着火方式のため、燃焼温度が高い方が完全燃焼できる
ために、熱効率がよく、逆に、酸素濃度を低く抑えて、燃焼温度を下げてしまうEGRの存在は、
不完全燃焼による、黒煙の増加を招きます。
NOxと、黒煙の関係は、シーソーのように、どちらかを減らせば、もう片方が増えるという、
いたちごっこの関係にあるのですが、黒煙が増えるということは、EGRの再循環している
量を、うまく制御できていないというわけです。
EGRの機能を停止させることで、エンジンには、新鮮な空気ばかり吸い込まれるので、
確かに、見た目には黒煙は減少するかもしれません。
しかし、燃焼温度が、設計時よりも高温に達するため、NOxの排出量が多くなるのは
勿論のこと、問題なのは、排ガス云云よりも、設計よりも高温での燃焼により、タービンなどに
影響を与えてしまう可能性があるということ。
ごく稀にですが、燃焼温度が異常に高温に達したために、タービンが壊れてしまうケースも
あるようです。
お乗りになっているお車の年式や、今後どのくらい乗られるのかわかりませんが、可能であれば、
EGRをカットすることなく、黒煙対策を施工できればと思います。
参考までに、画像BBSに投稿した、エミッションバルブ
https://com.sgd4.com/pbbs/joyfulyy.cgi?getno=1805;copnum=all#getno1805
画像BBS デリカ寒冷地さんの投稿です。EGRバルブ
https://com.sgd4.com/pbbs/joyfulyy.cgi?getno=476;copnum=all#getno476
※やむを得ず、EGRを殺した状態で乗られる場合は、エンジンが以前よりも高温になる
ことが予想されますので、オイルの交換サイクルは短めに、気をつけたほうがいいかな。