DELICA BBS Part2 (10000以降の過去ログ保存)

タイトルRe: エアコンが!
投稿日: 2011/08/19(Fri) 16:47
投稿者: kazuhiko

Re: エアコンが! こんにちは。

> プロは配管やホースを新品にしていたんですね!

きちんと治そうと思えば、良心的なプロは、そのようにすると思います。

但し、請求金額もそれなりの金額となりますので、
安価に済ませたいと希望されるお客様相手には、水掛け論となる恐れもあり、
お客様次第では、安易に済ませる方法も提供するかと思います。
完全には治らないかもしれないとか、すぐに壊れるかもしれないというリスクを
事前に説明した上で、単価を抑えた修理方法を取ることや、或いは、
新しい車への買い替えを奨めるというのも、別な意味で、良心的な配慮ですが。
いずれにしても、エアコン関係を、いつまで延命するのか??(いつ乗り換えるのか?)
そういう点を考慮しての、妥協策も必要となってくるため、エアコン修理は難しいです。
長く乗るつもりであれば、大金を払って治す価値はあると思いますが…


> コンプレッサーのオイルも新品にした方が良さそうですね。

コンプレッサーを積み替えるのであれば、新しいコンプレッサーには、
新しいオイルが入っていると思います。
なので、オイル交換の必要はないかと。
問題点は、古い配管や、コンデンサーなどに残ってしまう古いオイル。
コンプレッサーが動いている状態(能力不足で冷えが悪くなっているとか)ならば、
脱着前に、充分な時間を掛けて、エアコンを稼動させておくことで、
冷媒(ガス)にオイルが溶け込んで循環していますから、冷媒を抜き取る工程で、
古いオイルも相当量抜き取ることが可能となりますが、問題は、
完全にガスが抜けていたり、修理前に、エアコンを稼動することができない場合。
冷媒(ガス)とオイルが分離して、機器の底に溜っている場合があります。
その状態で配管を切り離しても、古い配管や、各機器にオイルが残ってしまいます。
これが、厄介者でして…
新しいコンプレッサーに、規定量の新油が入っていたとして、古い配管内に、
余分に残っているオイルの分を、差し引かなければ… オイル過多となり、
後々悪さをします。
残念ながら、正確に計量できないため、プロの整備士が施工しても、オイル過多で
本来の性能を取り戻すことができないケースもございます。

私自身、新品コンプレサーを2台、中古への換装も含めて、3回積み替えましたが、
プロに修理に出しても、上記の理由のため、不調は解消したことがありませんし、
自分で修理しても、何度も痛い思いをしました。
現在は、苦い経験の末、快調に冷える状態で乗っていますが、正直な話、修理はお奨めしません。
新車に乗り換えたほうが、精神的な苦難から開放されます。

> オイルを交換する場合の量やオイルを抜いて入れる場所はわかりませんが、

工場等で、空気を圧縮している、AIRコンプレッサーと違いまして…
車のエアコンの冷媒を圧縮しているACコンプレッサーには、
外部からのオイル交換をするための箇所が存在しません。
冷媒(ガス)と一緒に押し込んでいますので、入れるのは容易ですが、
いざ、抜き取るとなると、かなり難しい現実が待っています。

理想は、エアコンのサイクルが正常に機能している状態で、
エアコンサイクルを稼動させて、冷媒とオイルを循環させておきながら、
専用のガス回収器や、オイルリターナーなどを使い、冷媒(ガス)を排出させたのち、
冷媒(ガス)とオイルを分離するという手法。
相当、専門的な領域になります。

しかしながら… エアコン不調で、コンプレッサーまで不調の車両では、
コンプレッサー焼きつき等による鉄粉も同時に循環する可能性があり、
難しい問題です。

ここまで、くどくど書きましたが…
エアコン関係の配管や、各機器を、全て新品に交換したほうが良い、理由です。
業者によっては、修理するよりも、車を乗り換えるのを奨める、理由のひとつです。

画像は、ACコンプレッサーの脱着作業。
パンタグラフジャッキを噛ませて、エンジン本体を横に移動させて、
作業空間を作り出しています。


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