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おはようございます。
> ACコンプレッサーの交換時などはオイルの酸化を防ぐため、何か特別な方法で配管やホースにフタをしているのでしょうか。 > > サランラップを配管の穴の部分に被せ、輪ゴムで縛る程度じゃ意味ないのでしょうか
画像は、取り外したコンプレッサーから抜いたオイルです。 配管を切り離して、抜いた当初はきれいに透き通っていましたが、ビーカーに入れた状態で 放置しておくと、見ている間にどんどん発泡して、変色していきました。 空気中の水分と反応するためです。 見ていて楽しいくらいに、瞬間技です。
スペースギアは、かなり作業空間が狭く、特殊な車です。 プロでも、お断りしたくなるような構造ですので、作業する整備士の技量次第で、 修理するはずが、壊されてしまう可能性も否定できません。
ですので、最善をつくすためには、配管内に古いコンプレッサーオイルが残らないようにすること。 でも、絶対に、大量に残ってしまいます。
ならば、プロはどうやって治すのか? オイルが残ってしまいそうな配管や補器類、全てを新品に交換します。
1箇所でも中古の部品が残っていると、修理ミスの可能性が高まりますので。
コンプレッサーの脱着に関して言うと、エンジンを横にずらすことができれば、 作業効率は改善されます。エンジンが邪魔で、工具も入らないためです。
中古の配管を生かして作業するのであれば、作業後の真空引きは慎重に。 エアコン整備のマニュアルにあるような「真空引き」ではなく、もう少し正確に言うと、 「真空乾燥」の状態にすることです。真空度の高い環境下では、沸点が下降するため、残留する水分も、常温で気化させることができるはずです。でも、せっかく気化した水分を除去することなく、真空状態が確保されたからといって、冷媒充填すると… 気化した水分は、配管内に残っているわけですから、悪玉の因子を仕込んでしまうことになります。 修理しているつもりが、壊している、という結果に陥るのは、このためです。 真空引きの後、真空乾燥させ、更に、気化させた水分を完全除去することが必要です。
エアコン専門の業者でも、職業柄、新品の配管を扱うのが基本ですので、中古配管を生かしたままの整備は、専門外といえるかもしれません。
何度も壊して、経験を積み上げると、少しずつ理解が深まります。 |