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タイトルオイルハンマーという症状について
記事No: 12792
投稿日: 2009/12/18(Fri) 23:17
投稿者: z2hiro
H10式、4M40、PD8W、230000キロのSGに乗っているz2hiroです。

以前、いすゞビッグホーンに乗っていたことがあったのですが、高速道路を走行中にオイルハンマーという症状(いすゞのメカニックに言われました。)を経験しました。

走行中、突然エンジンが吹けあがり、メインキースイッチを切ってもエンジンが止まらない症状になってしまいました。

原因は、グロープラグの先端が欠け、その欠けた部分が燃焼室でピストンの頭を打ち、ピストンの頭に穴が開いてしまい、そこからエンジンオイルが燃焼室に流れ込んでしまい、そのオイルが燃焼してしまうというもののようです。

どなたか、オイルハンマーというものについて、よくあるのもなのか、予防法はあるのか、予兆などはあるのかなど、分かる方がいらっしゃいましたら教えてください。

ビッグホーンのときはボンネットを開けたとたん、オイルゲージが吹き飛び、オイルゲージ収納口からエンジンオイルが2メートルほど噴水のように吹き出てしまい、エアを遮断することで、何とかエンジンを止めることができました。

では、よろしくお願いいたします。


タイトルRe: オイルハンマーという症状について
記事No: 12806
投稿日: 2009/12/23(Wed) 08:51
投稿者: kazuhiko
おはようございます。平成7年SG(2800DT)に乗っているkazuhikoです。

> 以前、いすゞビッグホーンに乗っていたことがあったのですが、高速道路を走行中にオイルハンマーという症状(いすゞのメカニックに言われました。)を経験しました。

「ウオーターハンマー」と類似の症状です。

燃料フィルターのエアー抜きについて説明したように、気体は圧縮されて体積が
変化しますが、液体の場合は、圧縮しようとしても体積は変化しないために、
(圧縮できないため)押し込んだ圧力がダイレクトに伝わります。
これを利用したのが、各種の油圧装置ですね。

ウオーターハンマーの場合、渡河などで、エアーフィルター部より浸水して、
吸気側に水が入り込むと、エンジンに吸い込まれた水(液体)は、ピストンの上昇に
よって圧縮されようとしたとき、体積は変化しませんから、行き場を失って、
その反発する力に耐えかねた結果、ピストンのコンロッドがへし折れたりします。

オイルハンマーと言う現象も、同様に、圧縮できない液体ゆえに起こる現象です。
具体的には、エンジンオイルの内圧上昇に伴い、クランク室からオイルが上に至ると…
ピストンは、下がることができなくなりますが、それでも、走行中の感性により、
下がろうと力が加わりますから、一番弱いレベルゲージの穴から吹き出るようです。

ウオーターハンマーであれば、燃焼室だけの問題で済みますが、
オイルハンマーの場合、エンジン全損となるでしょう。

実際問題、これほど酷い現象を引き起こすことは稀だと思うのですが、
予備軍と言うか、エンジンブローを引き起こしやすい可能性は、沢山見受けられます。

(1)オイル量が多すぎる
最も単純なオイルハンマーの原因は、オイルの入れすぎ。
ディーラーを問わず、多くの整備業者が、オイルは過剰サービスしてくれます。
時間が勝負、数をこなすことが商売の基本ですから、わからなくもないのですが、
少ないよりは、入っていればよいと言う間違った感覚の業者が多いです。

(2)オイル管理の悪さ
次に多いのが、オイル管理の悪さ。
ユーザーは、メカに関しては素人が多いので仕方がありませんが、オイル管理を
怠った結果、オイルの汚れ、更には配管内部の閉塞症状へと至るケースも。
特に、気をつけなければならないのは、ターボ車。NA車とは、比較になりません。
軽自動車のターボ車で、タービンへオイルが回らなくなって故障する事例が多いのも
オイル管理の悪さが一番の要因です。

(3)ターボ車二メカニズム
ターボ車に起こる、内圧上昇。エンジンオイルは、熱により体積膨張します。
体積膨張すると、オイルパン内の内圧は上昇します。
タービンからオイルパンへの戻り側には、ポンプはありませんので、オイルパンの
内圧が上昇していると、オイルは戻れなくなります。
しかし、タービンには、オイルポンプで強制的に送られるので、無理にでも戻ろうと
します。
こうした悪循環の末、エンジンブローへつながります。

(4)負の循環
(1)から(3)までのマイナス要因が、相互に影響しあって、際限なく負の循環を
拡大させます。

1→2 オイル量をこまめにチェックできない人は、交換サイクルに関しても無関心。
2→3 オイルが汚れていれば、閉塞により内圧上昇しやすい
3→1 オイルの循環量が減少すれば放熱性は悪化し、熱により体積膨張する

油温が上昇しやすい夏場は、ターボ車のオイル管理は非常にシビアです。
エンジンオイルの量は、最低限のレベルに抑えるのが肝要。

これは、あくまでも一般論です。
オイルハンマーの原因が、オイルの入れすぎによるものがすべてではないと思います。
オイルの配管中に、何らかの異物が入り込むことにより、閉塞させた場合にも、
起こりうるかもしれません。

私自身、三菱のディーラーでオイル交換(エレメント交換なし)をお願いして、
規定量5.5リットルのところ、7リットル入れられた経験があります。
メカニックも、フロントも、このくらいが妥当な量だと言い張りますが、恐ろしくて…
喧嘩した挙句、1リットルだけ抜いてもらいましたが、次のオイル交換時には、
オイルパンの接合部から大量のオイルにじみが…

三菱に限らず、他社のディーラーでも、まともにオイル交換をしていただいた経験が
ありません。
クレームで、オイルを抜いてもらった経験が複数あります。
故障して大破すると言う事例が少ないだけで、予備軍は沢山見受けられるのです。

まして、クランク室にオイルが満たされてしまい、オイルハンマーが起こるほどに、
それほどまでに至るのは、極稀でしょうから、報告事例は少ないと思います。

> 予防法はあるのか、予兆などはあるのかなど、分かる方がいらっしゃいましたら教えてください。

異物が混入して、あるとき突然閉塞状態に陥ったとすれば、予防法はないかも
しれませんが、できることと言えば、油温計・油圧計を装着して、常に監視すること。

とはいえ、あるとき突然不具合が発生したときには、運転していて、計器類を
冷静に見極めるのは、困難でしょう。
私自身、某ディーラーでオイル交換後(40日ほど)に、ドレンプラグ脱落で
オイルレスとなり、エンジンが停止してしまったとき、異音、エンジン停止に
驚き、ブーストメーターを読む余裕はありませんでしたが、JAFの積載車に
載せるとき、JAFの隊員は、「過給が掛からない」と、冷静に判断。
素人が危機に直面したときには、そんなもんですね。


タイトルRe: オイルハンマーという症状について
記事No: 12843
投稿日: 2009/12/29(Tue) 17:19
投稿者: z2hiro
こんにちは、平成10年SG(2800DT)のz2hiroです。
kazuhikoさん、またまた詳しい説明付の回答ありがとうございました。

ウォーターハンマーという名前は聞いて、それなりの原因等は分かっていたものの、オイルハンマーという現象は、聞いたことがなかったので、一度聞いてみたかったのでした。
忙しいのにすいませんでした。m(_ _)m

おっしゃるとおり、オイルの入れすぎ等で、引き起こされるものと思っていたのですが、いすゞのディーラーに持ち込んだところ、グローが欠けていたので、その欠けた部分がヘッドを打ちヘッドに穴が開き、結果的にオイルが燃焼室にあがって、オイルハンマー現象となったと説明されたので、グローが欠けるなんてことがあるんだと思ったものですから、今回このような書き込みをさせていただきました。

オイルハンマーについても、詳しく書いていただき、とても勉強になりました。
またいろいろ教えていただきたいと思います。

ありがとうございました。


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