DELICA BBS Part2 (10000以降の過去ログ保存)

タイトルエアー抜きについて
投稿日: 2009/12/02(Wed) 23:43
投稿者: kazuhiko

こんばんは。kazuhikoです。

> 確認です。
> 恥ずかしながら、初歩的な質問で申し訳ないのですが、エア抜きをするときは最初にエア抜きバルブをゆるめておくのでしょうか?私は、締めた状態でポンピングしていました。次第に堅くなってきたところで、バルブをゆるめるとシューっとエアが出てきて、その後またバルブを閉めてポンピングし、また堅くなったところでバルブをゆるめるという作業を繰り返し、最後にはエアが全く出なくなり、バルブをチョットゆるめると軽油が噴き出すといった状態になったので、てっきり、エア抜きが完了したものと思ってしまいました。

では、初歩的な理論から説明します。

<エアー抜きが必要な理由>
・液体は、圧縮しても(圧力を加える)体積に殆ど変化はありませんので、押したり
 引いた分だけ、移動しようとします。
 この原理で、ポンプで吸い上げたり、押し込んだりできます。
・しかし、気体は圧力を加えても、圧縮したり、逆に、体積膨張したりする性質が
 ありますから、 圧力を加えた分に比例した動きはしません。
 この性質を利用して、エンジンは空気を圧縮していますね。
・ポンプは、サクション(吸引)側と、デリバリ(吐出)側に、いずれの場合も、途中に
 空気だまりができてしまうと、配管内の液体を流送することができなくなります。
・だから、ブレーキが加熱して、フルードに気泡ができると、ベーパーロック現象を
 引き起こしますね。(ブレーキが効かなくなる現象)

<エアー抜きの原理>
・配管内に溜った空気を追い出すには、空気の出口を作ってやること。
・液体と空気を分離させるには、空気の出口は一番高いところにあること。

<エアー抜きの実際>
・エアー抜きプラグを緩めて、内部の液体と一緒に空気を追い出す。
※サクション(吸引)側は、エアーを噛んでいると、吸い上げできない。
 よって、エアー抜きプラグを閉めた状態でいくらポンピングしても無駄。
・出口の無い側(燃料フィルター→エンジン)は、押し込んで、リターン側
 (燃料タンクへ戻る)へ、強制的に押し出すしかないが、ここにエアーが存在すると、
 かなりしぶとく押し込んでやるか、或いは、エンジンをセルモーターで回しながら、
 根気よく燃料がくるまで、エアーを追い出すしかない。

<再始動できなくなる理屈>
・エアー抜きプラグは、燃料フィルターまでの間に、エアーが噛んだ場合は、有効。
 但し、完全に燃料が空の場合は、相当の回数ポンピングが必要。
・燃料フィルター~燃料噴射ポンプの間は、ポンプ側が低いので、エアー抜きプラグが
 開いていれば、配管内のエアーが抜ける。
・燃料噴射ポンプ~エンジン側は、エアーを抜く箇所が無いので、できる限り、燃料で
 満たしておきたい。
・燃料ラインにエアーが噛んで、燃料を供給できなくなっているのに、強引に、何度も
 再始動を試みて、噴射ポンプ~エンジンの間にエアーが噛んでいる、或いは、まったく
 燃料が無い状態は、かなり悪条件。

<結論>
◎燃料ラインのエアー抜きは、軽症のうちに、確実に実行すること!
※処置が手遅れになると、かなり苦戦します。


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