DELICA BBS Part2 (10000以降の過去ログ保存)

タイトルセルが回らない
投稿日: 2008/09/20(Sat) 18:03
投稿者: kazuhiko
URLhttp://http://heartland.geocities.jp/kazuhiko0521/delica/delica.htm

こんばんは。平成7年SG(2800DT)に乗っています。

まさや@松本さんのコメントに、追加してコメントさせていただきます。

> セルモーターが回らないということですが、どのような感じなのでしょうか?
> 例えば キーを回してもまったく回らないとか
> 回る力は弱いけど回ろうとうとしているとか
> できましたらここらへんの情報も教えていただけますでしょうか?

仮に、新品バッテリーに交換した場合。
現在の自動車用鉛蓄電池の仕様は、昔のような希硫酸を別梱包にしてある即用式とは
違い、「充電済みバッテリー」といって、メーカー出荷時に既に充電されていて、
車両に積み込むだけで使えるようになっております。
しかしながら、一度充電されたバッテリーは、店頭販売されるまでの間に自然放電
して、電圧が降下する場合もあります。
フル充電された新品バッテリーなら、エンジン停止時で、13.5V以上を発生する
のですが、購入したばかりのバッテリーでは、セルモーターで始動できるギリギリの、
12.5V前後まで電圧降下しているケースが殆ど。
仮に、12V付近まで電圧降下している場合には、あらかじめ補充電してあげないと、
セルモーターを回すだけの能力が不足しているので…

というわけで、第1段階の点検は、バッテリーの充電状態(電圧)測定。
おおむね、12.5V以上あれば、始動は可能で、仮に始動に至らなくても、
12V程度の電源が供給されていれば、セルモーターが回ろうとする、カチカチという
小さな音を出しているはず。

> ご自分でセルモーターを交換される前に、その他の原因は無いか確認してから実施した方が よろしいかと思い投稿させていただきました。

その他の原因の事例としては、

(1)端子の緩み
バッテリー交換や、端子を外して点検等を行った後に起こりやすいトラブルとして、
端子の緩み(接触不良)が考えられます。
初歩的なことなのですが、結構多かったりします。
私も昔乗っていたデリカSWで、経験があります。
長距離の旅行に出る前に、バッテリーの水を補充したり、点検をして出かけたものの、
出先で、夜間にエンジンが始動できなくなり…
原因は、端子の締め付けが甘かった。スパナで増し締めしたら、問題なく再始動できた
というお恥ずかしい経験があります。


(2)ヒュージブルリンクの接続不良等

バッテリーから、セルモーターへは配線が接続されていますが、その配線に取り付けて
あるヒュージブルリンクが、正しく接続されているか? 或いは切れていないか?

私自身の経験です。職場の同僚のデリカSWのツインバッテリー交換を作業したときの
こと、誤って、グローの配線側と、セルモーターの配線側を、逆につないだというもの。
通常、ヒュージブルリンクが勝手に外れることはなく、バッテリー交換の際にも、接続を
外す必要はないのですが、古い車両では、熱害のために樹脂カプラーが劣化して、
ちょっとの衝撃でも割れ・欠けが生じて、触れただけでもヒュージブルリンクが外れて
しまうという、恐ろしい状態に…
その車両は、白と黒の同形状のカプラーが2本あって、同色同士をつないだら、実は、
まったく正反対だったという… ヒュージブルリンクの形状は、専用カプラーではなく
汎用性のあるものなので、切れて社外品と交換された場合、純正品とは違う色のものが
ついていることもあるそうなので。
このときは、私の手には負えず、行きつけの修理工場に電話を入れ、職場まで出張修理に
きていただきました。


(3)アース線の接触不良

私が職場で使っているフォークリフトで多発しました。
セルモーターには、大きな電流が流れるのですが、意外にもマイナス側の黒い配線は、
貧弱なものが多く…
電気配線は、経年劣化、特に熱害の影響で内部抵抗が増す傾向にあります。抵抗が増した
古い配線に大電流を流す。特に、エンジン始動困難な状態に陥ったときに、何度も、
それも長い時間、セルを回し続けようとすれば、劣化した配線の一部はかなりの熱を
持ち、何本も束ねられた細い配線の一部には、断線を起こすものもあるかもしれません。
結果的に、更に電気を通す能力が落ちて、そこへ大電流を流す…
まったくの悪循環の末、接触不良や、通電不良に陥るケースもあります。
セルモーター側のマイナス線を、抜き差ししてやると、セルが回りだすという場合、
アース不良の可能性大です。
狭いエンジンルーム内で熱害を受けやすい、デリカSW(2500DT)では比較的
多いトラブルですね。

(4)その他の接触不良
昔から使われる、応急処置ですが、セルモーター部分を棒か何かでコンコンと
突く(叩く)と、その後しばらくの間は、セルが正常に回ることがあります。
出先でセルが回らなくなった場合、覚えておくと役に立ちます。

(5)MT車の場合
MTに限りますが、セルモーターが回らなくても、「押し掛け」でエンジンスタート
出来ることがあります。
昔乗っていたE23キャラバンで、セル故障で立ち往生したとき、友人の車で
引っ張ってもらい、ある程度速度が出たところで、クラッチを切って上のギアに
入れたところ、再始動できました。(その足で、修理工場に駆け込みました)


とりあえず、私の経験した範囲でのアドバイスですが、参考になればと。


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